2015.10.22(THU)

結婚関連

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【 特集企画 #01 】 いまこそ「ナシ婚」を考える。

【 特集企画 #01 】 いまこそ「ナシ婚」を考える。 - スキナウエディング

「ナシ婚」のこと

いま日本では、「ナシ婚」という言葉がよく聞かれるようになりました。
結婚、つまり入籍はしたけれど、結婚式は挙げないという選択を指していて、ナシ婚を選ぶカップルの割合が増えてきているようです。

実際どれくらいの割合のカップルが「ナシ婚」にあたるのかが伺い知れるデータがあります。

2014年の統計での「婚姻件数」が64万9000組(厚生労働省 2014年人口動態統計)だったのに対して、「結婚式件数」は約35万件(経済産業省 平成26年特定サービス産業実態調査)となっており、約47%、半数近くのカップルが結婚式を挙げていないという可能性が考えられます。

結婚式や結婚式場に関する口コミサイト「みんなのウェディング」の調査によると、結婚式を挙げない人のうち、挙げなかった理由として一番多かったのは「経済的事情(23.1%)」となっており、二番目が「さずかり婚(20.6%)」、三番目が「セレモニー的行為が嫌(15.5%)」ということでした。

「経済的事情」や「セレモニー的行為が嫌」という理由で、結婚式を挙げられない、あるいは挙げたいと思えないというカップルがこんなにもたくさんいるということに対して、ウェディングプロデュースをおこなう私たち「スキナウェディング」ができることは何かを考えるべく、『 いまこそ「ナシ婚」を考える。 』と題して特集企画をおこないます。

中国人の私が見た、日本の「ナシ婚」のこと。

来日7年目、日本大好きな中国人の「姜 雪婷(キョウ セッテイ)」です。

「スキナウェディング」で営業企画の仕事に携わっております。中国人である私にとって、日本のブライダル業界、婚礼文化は未知の世界で疑問だらけでした。

例えば日本では、結婚式に出席するゲストは「女性はドレス」「男性はスーツにネクタイ」を着るのが一般的ですが、これも私には驚きでした。

なぜなら私の母国中国では、結婚式であってもゲストはかなりラフな格好で出席しています。Tシャツやデニムの参加者もたくさんいます。日本のようにフォーマルな服装で出席すると、中国では逆に浮いてしまいます。

それから日本では、結婚式の招待状を受け取った人が「出席」か「欠席」かを返信するのが普通ですが、中国では招待状を受け取った人は返信不要で、当日参加するもしないも自由なんです。

当日まで誰が来て、誰が来ないか分からないので、「席次表」というモノもないんです。

ですので、間違えて同じ会場の知らない人の式に参加してしまったというようなことも良く聞きます。

しかし、そんな中でも私が一番驚いたのは、日本では結婚した約半数のカップルが結婚式を挙げない、いわゆる「ナシ婚」だということです。
中国人にとっては「ナシ婚」なんてあり得ないことだったからです。

なぜ中国では「ナシ婚」があり得ないか。

なぜ中国では「ナシ婚」があり得ないか。

一つは、中国では古くからの習慣で、「結婚式」で親族や親しい友人などの前で結婚を誓って初めて「結婚成立」と認められるからです。
要するに、中国においては「結婚」は、法律上で認められるより、お世話になった人に認められることの方が大事なんです。

それから、中国においては「結婚式」というのは親孝行としての、育ててくれた親の為に挙げるべき大事な儀式だからです。
今の中国の親世代では、「結婚式を挙げない結婚は、結婚とは言えない」という考えを持っている方も少なくはありません。

「一人っ子政策」が進められていた頃の中国では、親と子の関係が非常に親密なので、本人たちが挙げたくなくても、親孝行として挙げてあげるのが普通です。
さらに言えば、結婚式の費用を両家の親が負担したり、親が結婚式の手配をするくらい、中国の親は自分の子供に結婚式を挙げさせようとします。

もう一つ重要な理由は、結婚する若い二人が、これから夫婦としての社会的立場になり、踏み行うべき規範があることを実感させる倫理的な意義があります。
世間に対して「これから夫婦になり、二人三脚で家庭を築いていく」ということを覚悟をさせ、倫理的な責任を持たせるための重要な儀式として捉えられています。

そんな中国で育った私が感じた「なぜ日本では「ナシ婚」がこんなに多いの?」という疑問の答えを知りたくて、実際に「ナシ婚」を選んだ方に直接インタビューさせて頂きました。

意味を感じないものに、お金をかけたくもないから。

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原田さん 男性 (36歳 東京在住) 3児の父親
海外在住歴10年、現在観光インバウンド調査に関わる仕事をされています。
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原田さんは、結婚式を挙げなかったということなのですが、結婚式をあきらめた理由を教えてもらってもいいですか?

原田さん
「あきらめた」というより、そもそも初めから挙げる予定もありませんでした。お金もかかりますし。
ただ結婚の報告として、親族やお世話になった方を呼んで、食事会のような結婚パーティーはしました。


そうなんですね。
いま日本で、原田さんと同じように結婚式を挙げないカップルが増えているようですけれど、ご友人の中でもそういう方は多いですか?

原田さん
多いんじゃないかなぁ。ちなみにうちの妹も挙げていませんし。


あぁ、そうなんですか。
いま日本では「ナシ婚」を選ぶカップルがたくさんいると聞いたんですが、なぜ今の日本ではそんなに「ナシ婚」が多いんだと思いますか?

原田さん
多分ですけど、どこの国でも、結婚式って本来は宗教的な儀式だったり、その国の伝統に基づいたものだったり、何かしら重要な意味合いがあるんだろうと思うんですけど、日本は多神教というか、ほとんど無宗教の国じゃないですか。

だから日本の昔の結婚式は、教会とか神社とかの結婚式場ではなく、自宅で行うことが多かったようですが、現代の日本では自分たちの宗教に関わらず、教会式、神前式、人前式など、二人の好みで自由に選んでいる人が多いですよね。

でもキリスト教でもないカップルに対して、教会で「誓いますか?」と言っても、なんかね。結婚式に意味を感じられなくなりますよね。
その上、費用もすごく高いじゃないですか?
そうなると、挙げたくなくなるんじゃないですか?

意味を感じないものに、お金をかけたくもないから。


なるほど。つまり、意味を感じられないことにお金をかけたくないと?

原田さん
そうそう。
ある意味、今の結婚式って「自己満足」なところもあると思います。現状を見ると、世間体だったり親や本人などの為の単なるイベントになっているところもあると思いますので、正直、今の結婚式にはあんまり意味は感じられないですね。


でも、お世話になった人たちに対して結婚の報告とか、「夫婦として歩んでいく」っていう決意表明をしなくてもいいんですか?

私の母国である中国の場合ですと、親族や友人たちの前で結婚を誓って、「お世話になった人に認められること」が結婚においてすごく大事なのですが、そのあたりはどう考えられますか?

原田さん
「お世話になった方を大切にする」というのは、僕ももちろんそうなんですけど。

一般的な日本人と中国人の感覚の違いがあるとすれば、僕が今までにお会いしてきた中国の方って皆さん、身内意識が強いっていう印象があるんですけど、そこは日本人とは違うかなとは思いますね。日本人の方が「結婚は、あくまで私たちのこと」という意識があるんじゃないかなとは思います。

まぁ個人的な考えとしては、重要なのは「どんな結婚式を挙げたか」ではなくて、どんな「結婚生活を送るか」だと思うので、これから家族になるんだという覚悟をして、そのことを、お世話になった人たちに報告・感謝できるような結婚式を挙げられるならいいなとは思いますね。


なるほど。貴重なお話ありがとうございました。

まとめ

原田さんのお話しをお伺いしていると、「意味を感じない結婚式に、お金をかけたくはない」という理由で、結婚式を挙げなかったカップルは他もたくさんいるのではないかということを強く思うようになりました。

冒頭で「セレモニー的行為が嫌」という理由で結婚式を挙げなかったカップルがたくさんいるということをご紹介しましたが、「セレモニー的行為が嫌」という理由の根底を考えると、「決まりきったセレモニー」としての結婚式に意味や価値を見出せない、という思いがあるのではないでしょうか。

そんな、決まりきった、ありきたりな結婚式にしたくない方々に話題になっているのが、式場を決めてから結婚式の内容を決めるのではなく、ふたりの表現したい世界観に合わせて会場選びからプロデュースする、Crazy Wedding(クレイジーウェディング)や、Brideal(ブライディール)といったプロデュース会社、そして式場専属ではないフリーランスのプランナーが提供しているような「オリジナルウェディング」というウェディングスタイルです。

こういった、カタチにとらわれない結婚式プロデュースこそが「ナシ婚」を減らしていくひとつの答えになっていくのではないかと考える一方で、オリジナリティを追求することで結果的に費用が上がってしまうのであれば、それでは結婚式を挙げない理由として最も多い「経済状況」に対する解決策にはなりえないとも考えられます。

そして、結婚式の費用の問題を解決するための選択肢のひとつとして、「スマ婚」や「楽婚」、私達が提案する「ゼロ婚」などといったローコストの結婚式や、家族や大切なゲストだけの少人数結婚式というスタイルの「小さな結婚式」、ゲストにも負担をかけないカジュアルな結婚式として「1.5次会」という会費制スタイルなどがありますが、「セレモニー的行為が嫌」という問題に対してどこまで対峙していけるのかも今後は問われていくのではないでしょうか。

つまり、いま「ナシ婚」を無くすために本当に必要なのは、結婚式の費用の問題を解決するのはもちろんですが、それと同じように、あるいはそれ以上に、今までの結婚式のあり方では意味や価値を見出せなかった人たちに「挙げたい」と思ってもらえるような、本質的に意味のある結婚式を提案していくことだと思います。

挙げたい人たちが「挙げられる結婚式」、そしてなにより「挙げたいと思ってもらえる結婚式」を提供するために、人それぞれに合ったスタイルで意味や意義を感じられる「セレモニーで終わらせない」為の結婚式を提案してくことで、私達は日本の「ナシ婚」を無くしていきたいと思っています。

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